りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

東スポ黄金伝説。(赤神信)

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駅の売店に並んでいる、ド派手な見出しが並ぶ『東京スポーツ』。夕刊スポーツ新聞だけど、一面を飾るのはサッカーや野球じゃない。芸能ゴシップに、プロレス、格闘技、競輪、競馬・・。裏面は、眺めるのも恥ずかしい、風俗記事や、夜の求人広告。

でも、こんな『東スポ』に、熱烈な読者がいるのも事実です。独特の存在感で、売り上げを伸ばしてきた『東スポ』の基礎は、草創期の記者たちの、壮絶な闘いによって築かれていました。

しかし、一般の「ジャーナリスト」のイメージとは違うなぁ。三島由紀夫の自決事件の時の一面トップが「馬場大流血!」。湾岸戦争の時には「人面魚発見!」。マドンナにインタビューを拒まれると、チェックアウト後のホテルのゴミ箱から痔の薬を発見して「マドンナ痔!」。オイオイ!

ライバルになった「夕刊フジ」が創刊されたときには、社員総出でキオスクをまわって「フジ」にガムをつけてくる! コラコラ!

一方で編集長の個性も強く、かつて一時代を築いた記者であっても簡単にクビにされたりしちゃう、厳しい職場でもあったようです。最近では、女子社員も増えているとのこと。マジメな顔で、エロ記事の読み合わせなどもしているのだそうです。こういう職場で働くのは、よほど自分に自信がないと無理だろうな。

2006/8