りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

ダ・ヴィンチ・コード(ダン・ブラウン)

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世界的なベストセラーになった本です。図書館の借り出しで、長いこと待たされました。実は、前作『天使と悪魔』が評判ほどでもなかったので、それほど期待してなかったのですが。

案の定、「謎解き」の部分はさしてスリリングではありませんでした。宗教的秘密結社が中世から守り続ける「秘密」なんて良くあるテーマだし、「マグダラのマリア」が「イエスの妻」だったという説も新味ない。最近読んだキャサリン・ネヴィルの『マジック・サークル』でも似たようなテーマ扱ってましたし。

「最後の晩餐」に隠された謎の部分も「強引な解釈」にしか思えません。2つ目の暗号なんか、私のほうが主人公より先に解読できちゃったくらいだ(笑)。やっぱり『薔薇の名前』を越える本は出てこないなぁ。

でも最後まで読んで、この本がベストセラーになった理由を納得。読後感が、とても爽やかなのです。この種の本は、謎解きの部分がおもしろくても、肝心の「謎」が腰砕けになることが多いのですが、この本の「謎」は、ステキです。「ステキな謎」にたどりつきたい人は、上下2巻を最後まで読んでください。スレた読者じゃなければ、「カトリックが隠し続けた秘密」も新鮮で面白いと思いますし。

2005/3