高校時代に古文の授業で抄文を読んだだけですが、結構覚えていました。当時は記憶力が良かったのか、芭蕉の句が持っているパワなのか、おそらく両方なのでしょう。隅田のほとりにあった芭蕉庵を引き払い、門人の河合曾良を伴って、下野、岩代、陸前、陸中、陸奥、出羽、越後、越中、加賀、越前を通過して美濃大垣を出発するまでの旅行記です。有名な句をメモしておきましょう。解説は不要と思います。
出発:「草の戸も 住み替はる代よぞ 雛の家」
千住:「行く春や 鳥啼なき魚の 目は泪」
日光:「あらたふと 青葉若葉の 日の光」
千住:「行く春や 鳥啼なき魚の 目は泪」
日光:「あらたふと 青葉若葉の 日の光」
市振:「ひとつやに 遊女もねたり 萩と月」
金沢:「塚も動け わがなくこえは 秋の風」
加賀:「むざんやな 甲の下の きりぎりす」
金沢:「塚も動け わがなくこえは 秋の風」
加賀:「むざんやな 甲の下の きりぎりす」
日本文学全集の第12巻は「俳諧」がテーマであり、他に辻原登選「与謝蕪村句集」、長谷川櫂選「小林一茶句集」などが併録されていますが、挫折しました。一句一句を深く読み込んでいく必要がある句集は、苦手なのです。
2017/4