りぼんの読書ノート

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お天気屋のお鈴さん(堀川アサコ)

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前巻のおせっかい屋のお鈴さんで永年の恨みは解消したはずなのに、江戸時代のワガママお嬢様の幽霊・お鈴さんの活躍はまだまだ続きます。仙台の信用金庫に勤める平凡なOLのカエデは、ぽっちゃり彼氏のコンちゃんとの結婚を控えているのに、勝手に奉公人扱いされて逃がしてもらえません。

第2巻では、在仙亡者会の会長も務めているお鈴さんが、助平な幽霊の狸穴屋彦衛門を懲らしめるついでに、パワハラ被害者を救済。それは良いのですが、ついでにカエデがはじめてコンちゃんの両親に挨拶する席をぶち壊してしまいます。

でも、そこは鈴子さん。得意の夢脅迫を用いて、コンちゃんのご両親を説得。さらには2人が新居に選んだアパートで起こったご近所カルト問題も解決。おまけに、狸穴屋の子孫である老女の凛とした生き方を確認したり、おつきの番頭・重兵衛の子孫のイケメン男子への片思いまで処理してしまうのですから、おせっかいぶりに磨きがかかってきましたね。

仙台は幽霊にとって過ごしやすい場所なのか、鈴子さんは、まだまだ成仏するつもりなどなさそうです。いずれ続編で姿を現すこともあるのかもしれません。

2018/12