りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

アルマダ(アーネスト・クライン)

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ゲームを愛する人たちは「現実はクソゲーだ」と思うことがあるそうです。現実は、ゲームのように理路戦前としていないからなのです。

本書の主人公は、幼い頃に父を亡くして田舎町の中古ゲーム店でバイトをしながら母と暮らす高校生のザック。彼が唯一特得意としているのは、異星艦隊と戦うオンラインゲーム「アルマダ」であり、その世界では世界6位の実力を持つ有名人なのです。そんなザックの日常が、突然一変してしまいます。なんと異星人の大艦隊が地球に向かっていて、「アルマダ」とはドローン戦闘機で地球を防衛するためのシミューションだったというのです。

というと、本書の中でも言及されている名作{{{『[http://blogs.yahoo.co.jp/wakiabc21/6112545.html エンダーのゲーム]』}}}の二番煎じのようですが、もちろん一味違います。名だたるゲーマーたちとともにいきなり月面基地に配属され、異星人の大艦隊に対して勝ち目のない戦いに挑む中で、ザックが覚えた違和感とは、いったい何だったのか。やがて彼は、この戦いの本当の意味に気付いていくのですが・・。

F、映画、ゲーム、アニメ、音楽などのサブカルチャーをぎっしり詰め込んだ{{{『[http://blogs.yahoo.co.jp/wakiabc21/37926791.html ゲームウォーズ]』}}}の著者の作品にふさわしく、本書でも懐かしい場面や単語が雪崩を打って登場。異星人の故郷は{{{『2010年』}}}のエウロパであり、人類に危機を告げるのはカール・セーガンで、ラストシーンの舞台は{{{「未知との遭遇」}}}のデビルスタワー。男勝りの母親は{{{「ターミネーター」}}}のリンダ・ハミルトンや{{{『エイリアン2』}}}のシガニー・ウィーバーに例えられます。

他にも「アルマゲドン」、「ET」、「インデペンデンス・デイ」、[「[http://blogs.yahoo.co.jp/wakiabc21/1256728.html 宇宙戦争]」、「スター・ウォーズ」、「スター・トレック」、「デューン」、「トランスフォーマー」、「メン・イン・ブラック」、「トランスフォーマー」など。ここまで楽しいと、物語の完成度なんて問題ではありませんね。

2018/8