りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

通い猫アルフィーのはつ恋(レイチェル・ウェルズ)

イメージ 1

通い猫アルフィーの奇跡で、飼い主を亡くした悲しみを乗り越えて新しい家族を見つけたアルフィーの物語には、続編がありました。

アルフィーが「通い猫」として暮らすエドガー・ロードの空き家に、新しい家族が越してきたのです。ところがそのスネル一家は、何かから隠れるように人目を避けてばかりで、おせっかいな近隣住民から不審に思われてしまうほど。その一家の美しい白猫に恋してしまったアルフィーは、何とか手助けをしたいと思うのですが、スネル家の人たちと同様に心を閉ざした白猫からは邪険に扱われてしまいます。

今はアルフィーの「本宅」となっているジョナサンとクレア夫婦を結び付けたような奇跡を、アルフィーはもう一度起こすことができるのでしょうか。しかし、妊活がうまくいかないクレアが情緒不安定になっていたり、アルフィーをずっと支えてくれた親友のメス猫のタイガーから恋の告白をされてしまったりと、アルフィーの周囲にも問題は起きているのです。

もちろんアルフィーは、二度目の奇跡を起こすのです。前回と違って、今回はアンチヒーロー的で滑稽な奇跡なのですが、結果オーライですよね。人間たちの会話を理解できるアルフィーですが、深刻な話をしているのに蝶に気を取られてしまったり、気分がしっぽの動きでばれてしまったりと、「ネコらしさ満載」なのも魅力です。ところで、挿絵のアルフィーをどこかで見たことがある気がしていたのですが、台北故宮博物館の収蔵品に似ているのです。そちらの写真もアップしておきましょう。

2018/1