捨て身の救出劇を演じる四銃士ですが、そこは史実を曲げるわけにはいきません。運命のいたずらが四銃士の奮闘を無に帰して、チャールズ1世は断頭台の露に・・。そして、復讐鬼と化したモードントと決着をつける時がやってきます。英仏海峡で爆発する稲妻号!
退役後パリで菓子屋を営んでいるダルタニャンの従者・ブランシェは、フロンド派の市民兵士官として活躍しますが、ダルタニャンには心服しているため、両派の和解をはかるためのキーパーソン的な役割を果たします。
アトスの従者・グリモーは相変わらず無口ですが、アトスの命でボールフォール公爵の脱走を手助けするなど、これまた大活躍。
主人よりも信心深いアラミスの従者・バザンは、主人を再び銃士に誘うダルタニャンを嫌っているのですが、司祭の間では顔が利くようで、それなりに役に立っています。
物語に戻ります。パリに戻ってきた四銃士は、命令違反に怒るマザランと、フロンドの乱の終幕に立ち会うことになります。ダルタニャンはマザランを罠にかけ、太后アンヌを説得し、宮廷を反乱貴族やパリ市民と和解させることになりますが、最後にまた犠牲者も・・。
反乱貴族たちとパリ市民の間には利害の対立があり、貴族たちの要求もそれぞれなので、フロンドの乱は内部分裂していくのですが、ルイ14世が絶対王権を確立するまではあと10年の年月が必要。このあたりは第三部で描かれるのでしょう。
2011/8