りぼんの読書ノート

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日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか(竹田恒泰)

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日本が世界で好感度ナンバーワンと聞くと、驚く人が多いのではないでしょうか。日ごろ、隣国から発信される日本批判をイヤというほど聞いていますもんね。ところが、2006年から英国BBC放送が行なっている世界の世論調査では、日本が3年連続1位。その後僅差で4位に落ちたものの、昨年の調査では2位に再浮上しています。他の上位常連国は、カナダ、ドイツ、EUなど。

高感度を得ている理由として、食文化、モノづくり、日本語、和の心、エコ精神、さらには世界を席巻するマンガ・アニメ文化などがあげられていますが、どうも一番の理由は「経済大国でありながら、強力に自己主張しない」点であるように思えます。時に歯がゆく思える弱腰外交も、実は好感度アップのための高等戦術?

著者は明治天皇の玄孫の方ですので、「大自然との調和を重んじる和の精神」が日本で培われたルーツを「天皇制」に求めていくのは自然な流れなのでしょう。まぁ、「天皇制」を政治のみならず日本文化全般の象徴とみれば、読めます。

「12歳までに神話を教えない民族、国家は百年で滅ぶ」というトインビーの調査に基づく言葉が紹介されていました。「天皇制」の問題と関係するのですが、逆に言えば神話に基づく国家の象徴が現存しているだけでもすごいこと! もはや「天皇制」も「神道」も政治問題ではないと思いますので、神話教育は
復活させてもいい時期なのかもしれません。何より、神話は面白いですしね。

2011/8