りぼんの読書ノート

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京都伏見のあやかし甘味帖 6(柏てん)

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30歳を前にして仕事も婚約者も失い、京都で人生休憩中の小薄れんげの物語も6冊めになりました。実は伏見の神狐と人間とのハーフ一族の末裔であったれんげは、生まれたての神使である孤狐クロになつかれてしまい、さまざまな怪異に巻き込まれてきました。その度に心の拠り所となってくれたのは民泊先の主人で甘味に目がない虎太郎だったのですが、2人n関係が微妙になっています。前巻で危機を救ってくれた虎太郎から本気の告白をされてしまい、彼が8歳も年下ということもあって、心の整理がつかないのです。

 

というわけで虎太郎の家を飛び出して、住居を探すために不動産屋を訪れたれんげは、またも怪異に出会ってしまいます。家賃が安いということで紹介された町屋は荒れ果てていて、しかも女性を呪う幽霊が住み着いているようなのです。しかもなぜか女性は登れない2階で、同行した虎太郎が行方不明になってしまいました。どうやらそこはかつて遊郭だったとのことなのですが、そのことと関係しているのでしょうか。長年その町屋の玄関に置かれていたことで付喪神となっていた鍾馗像が語りだした物語には、思いがけず江戸時代の超有名人の名前が出てきたのですが・・。

 

この体験は、れんげにも、虎太郎にも、クロにも転機となったようです。とりあえず2人の関係は壊れずに済みそうだし、クロの子狐からグレードアップした模様。しかもれんげは京都で不動産屋の社員という職を得ることができたのですから。次巻からは不動産屋としてのれんげの活躍も見れそうですが、堀川アサコさんの『うさぎ通り丸亀不動産』とはかぶらないようにお願いいします。

 

2021/8