りぼんの読書ノート

Yahooブログから移行してきた読書ノートです

2021-05-24から1日間の記事一覧

岩伍覚え書(宮尾登美子)

『櫂』と『陽暉楼』に続く著者の第3作は、連作短編集の形式をとっています。語り手は芸妓娼妓紹介業を営む富田岩伍であり、『櫂』の語り手であった妻の喜和や、著者の分身である娘の綾子は後方に退いています。第2次大戦末期に60代半ばになった岩伍が、…